Humbug/ Joanna Chambers

「Humbug/ Joanna Chambers」を読みました。ディケンズの「クリスマス・キャロル」のパロディで、なかなか面白かったです。
d0350738_05211796.jpg


<あらすじ>
マンチェスターのあるコンサルティング会社に勤めるクインは、出世だけを夢見る仕事の鬼。仕事を優先するあまり、数年前に恋人にも愛想をつかされ、最近は友達と出かけることもないが、気にならない。今日はクリスマス・イブ。皆がホリデー気分で仕事が滞るクリスマスなど、クインは大嫌いなのだが。朝、親友でルームメイトのフレディに、今夜仲間で出かけるから必ず来てと念を押されるが、乗り気でないクイン。会社に着くと、エントランスで警備員が奥さん手作りのミンスパイを配っていた。クインも無理やり進められて受け取るが、ナプキンもなく手が汚れるのが嫌なクインは、その一切れを冷たくゴミ箱に捨てて立ち去る。(←なんてイヤな奴!)エレベーターを降りると、受付の女性にコーヒーをいれるよう横柄に頼むクイン。自分の席につくと、ハンサムな部下のロブがすでに出勤して働いていた。急ぎでもない案件を今日までにやるようにとクインが言いつけると、もうできていると資料を手渡すロブ。昨日夜中までかけてやったらしい。その代り、今日の午後に休暇を取りたいと申し出るロブ。しかし、突然の休暇は認められないと冷たく断るクイン。訳を聞いてくれと食い下がるロブと険悪な雰囲気になったところへ、ボスのマーリーが入ってくる。マーリーの弟が急死したとのことで、ボロボロ泣きじゃくるマーリーを優しくなぐさめるロブ。マーリーは今日はもうオフィスを閉めるから皆帰るようにと命令する。納得がいかないクインだが、仕方なく帰宅。夕方、待ち合わせのパブに出かけて行くと、友人たちがクインの悪口を言っているのを聞いてしまい、自分がどれだけ人から嫌われているか次第に気づくのだが....。

<感想>
まったく前情報なしで読み始めて、最初は主人公クインのあまりの性格の悪さにびっくり! 読みたくないかも...と思いつつちょっと先まで読んでみると、だんだん面白くなってきました。で、しばらくしてやっと気づいたんです、これが「クリスマス・キャロル」のパロディだと。実は私、去年末に「クリスマス・キャロル」の舞台を観に行ったんですよ。それで、主人公スクルージの仕事の相棒の名前がマーリーだったな~とか思い出して。本作の題名「Humbug」って、スクルージの口癖なんですよ、「Bah! Humbug!(くだらない!)」ってね。ははは。
本作のクインも、スクルージみたいに相当ケチで嫌なやつでした。でも一応美形な若い男の子っていう設定なので、m/mとして何とか成り立つというか。(^^;) さすがにコンテンポラリーなので幽霊は出てきませんが。
文章はあっさりと読みやすく、理路整然としているし、ペースもダレなくていい感じだと思いました。でもエロシーンはないかもな~と思っていたら、後半ちゃんとありました。この作家の、もっとドロドロこってりしたディープな話があったら読んでみたいです。




[PR]
# by francesca103 | 2017-06-09 05:23 | M/M

The Monet Murders/ Josh Lanyon

待ちに待ったジョッシュの新作、「The Monet Murders:The Art of Murder Book2」を読みました。
ケガで発売が1か月遅れた上、やっと出たと思ったらなんと原稿誤りというハプニングが! ジョシュ、間違えて未完成原稿をアマゾンにアップロードしてしまったとのこと。アマゾンで発売直後に購入した人には、未完成バージョンがダウンロードされてしまったんです。私もプリ・オーダーしていたので、もれなく未完成バージョンが届きました。知らずに読んで、すっごい尻切れトンボで終わっていたのにびっくりして、ジョシュのブログをチェックしたら、事のいきさつが書かれておりました。だよね~、あのジョッシュが事件未解決で???な作品を世に出すわけがない! 
で、さっそくキンドルをオートマティック・ブック・アップデートの設定にしてみるも、訂正版がアップデートされないというハプニングが...。私はアマゾンUSで買っているので、カスタマーサポートへの電話は英語。やだな。で、連れにお願いして電話してもらったら、1分で解決しました。アメリカのサービスとは思えない迅速さにちょっと感動しましたよ。
d0350738_01522424.jpg

<あらすじ>
マサチューセッツ州の出来事から8か月後。サム・ケネディとジェイソンはついにロサンゼルスで再び顔を合わせる。サムがある事件でジェイソンの協力を要請したのだ。今まで電話のやり取りはあったものの、デートの約束は果たされていなかったので、やっと会える喜びを感じながら現場に向かったジェイソンを待ち受けていたのは、よそよそしいサムの態度だった。
当惑、失望するジェイソン。今でもジェイソンに好意を持っていると告げるサムはしかし、理由を語らず、二人の関係を終わらせようとする。一方、サムの追う連続殺人事件は、思わぬところからジェイソンの追うアート詐欺事件とのつながりが見え始める。ジェイソンは容疑者にインタビューすべく、彼の実家があるニューヨーク州の田舎の島へ向かうのだが...。

<感想>
「The Mermaid Murders」に続く本作は、ミステリーという意味では、いくつもの事件が絡み合ってかなり複雑でした。登場人物も多いし、最後まで謎が多かったです。いや、面白かったです。でも、それより、何と言ってもジェイソンとサムの関係性のゆくえが私は気になって気になって、いい意味ですごーく気をもまされました。

ネタばれあり。
前作でお互いに強烈に惹かれ合ったものの、今後どうしたいのか答えが出なかった二人。もともと仕事命で全国を飛び回るサムは、relationshipなど求めておらず、その場限りのsexを楽しむだけだと断言していたし、ジェイソンだってそんな重い関係を求めていたわけじゃない。遠距離恋愛なんて無理だと思っていたしね。でも、あのまま別れてしまうことはできなくて、いつかディナー・デートをしようと約束してお互いの生活に戻って行ったのでした。その後、時々電話で話すだけの8か月。それもきっと、サムがジェイソンに電話をかけただけで、忙しいサムを気遣ってジェイソンから電話することはなかったんじゃないかと思わせる描写なんですよね。それなのに、二人の気持ちは薄れるどころか募るばかり。サムは、クリスマス頃には自分のジェイソンに対する気持ちが「愛」だと気づいてるんですね。なんという純愛!お互い何も約束しない、何も求めない、押し付けない。未来もわからないどころか、今の自分たちの関係さえ定義できない状態で、それでも相手を想い続ける二人の何といじらしいこと。波長がこの上なく合うんだろうなあ。運命の相手じゃないですか?それを薄々気づいているんでしょうね。

アメリカで「デート」が意味するところはとてもカジュアルだから、デートしたからと言ってつきあっている(relationship)わけじゃない。二人がマサチューセッツで別れた時の状態は、「いつかデートしよう」なので、その間にどちらかが心変わりすることはあり得るし、全くexclusiveなわけじゃないから別の相手とデートしたって構わないという合意だったはず。なのに、この8か月二人は他の相手に目が行かなかった。ジェイソンは自分の右手が相手だったって言ってるし、サムもジェイソンに聞かれて「No」と答えてる。
この8か月の間に、カジュアルな「デートの可能性がある相手」から「恋人」に、気持ちの中では着実に育っていたからこそ、実際に再会して別れを確認したときに、お互い心が痛んでバラバラになりそうに感じてしまった。。。再会してサムの一挙一動に疑問、不安を感じて、それが不信感と驚きに変わっていくジェイソンの描写は、胸にくるものがありました。3人称で書かれてるとは言っても、視点はジェイソンなので、サムの気持ちはそれほど表されてませんが、あ~もう辛かったです。なぜ?何があった?自分が何かしたのか?と悶々としてしまうジェイソンの気持ちが、痛いほどよく伝わってきます。

その後、2人は別の事件に向かうので接点がないのがじれったい!しかも、ジェイソンを追いかけてくるリポーターくんに押されて事に及んでしまうし。ま、傷心のジェイソンは何も悪くないんだけど、読者としてはね~。サム、それでいいのかお前は!って感じ。窮地に陥ったジェイソンを助けにきたサムと、お酒の力を借りて本音トークをするジェイソンですが、それでも見苦しくすがったりしないのがジェイソン。いつも思うけど、ジョシュの描く主人公は潔くて甘えないところがカッコイイですね。
結局、二人は互いへの想いの強さを確認するわけです。エッチのシーンは、サムの切羽詰まった感がよく出てました。リバは意外でしたが、必然性が見えてアリだなーと思いました。一人の人間としてのサムは、ぜんぜん身勝手じゃない、それをジェイソンがちゃんと確認してるところがいい。でも個人的にはサムがジェイソンを責める姿が見たいわ~、3作目はぜひそっちでお願いしますよジョッシュ。

未完成バージョンでは、悪夢にうなされるジェイソンを起こすときにサムが「ハニー」って呼ぶ描写があり、ジェイソンが後で「ハニーって言った?聞き間違いかな?」と自問するのですが、完成版ではなくなってましたヨ。うん、まだない方がいいかも、この時点では。

最後のジェイソンの誕生日パーティーにサムが現われるシーン、よかったです。同僚がたくさん出席してるから気まずいなら後で落ち合おうと気を遣うジェイソンに、ゴシップの種にされても気にしないと言い切るサム。そしてレストランロビーで堂々キスしちゃうんだもんねー。覚悟決めたのサム?その夜は、初めてジェイソンの家に行ったのかなあ?二人でお気に入りのGranville Redmondの絵を眺めたんでしょうか。

ストーリー展開のぐいぐい感とセクシャルな緊張感という面では、前作に軍配が上がる気がしますが、二人の関係の発展という意味では今作はとても良かったと思います。次作ではぜひ、二人をもっと頻繁に会わせてあげてほしい。遠距離を解消してほしいなあ。次の冬or春にリリース予定とのことですが、待てな~い!いや、待つけど。



[PR]
# by francesca103 | 2017-05-29 05:04 | M/M

Fair Chance/ Josh Lanyon

シリーズ3作目で完結編だという「Fair Chance/ Josh Lanyon」を読みました。今回もかなりドキドキさせられました。
d0350738_10294556.jpg

 <あらすじ>
エリオットが逮捕に導いたあの連続殺人犯の彫刻家が、刑務所からエリオットに面会を求める。共犯者がいることを匂わせるのは、情報提供と引きかえに減刑を求めるつもりなのか、それともエリオットに執着している彼には何か別の目的があるのか...?ある週末、タッカーは他州に住む母親に会いに出かけていき、エリオットは共犯者を知っていると言う男のパーティーに出かけていくが...。


 <感想>
あのサイコパスの彫刻家/教授、今回も相当活躍(?)してくれました。本人は収監されているのにここまで影響力を及ぼせるって、やはりタダモノではない。怖いとか不気味とかいうよりも、あそこまで狂った精神は生物学的に研究の価値があるかも...。
読む前は、エリオットとタッカーの絆は2作目でもうしっかり結ばれていたので、これ以上どうするんだろうと思っていたけど、今回は物理的に2人を引き離すという手段で来ました、ジョッシュ。じわじわと募る不安感、不信感。犯人は誰なのか...。エリオットの張り詰めた心情がすごく良く描けていると思います。タッカーの元恋人ということで、「Winter Kill」のアダムがエリオットに電話をかけてきてました。それから「The Mermaid Murders」のサム・ケネディーの名前が何度か出てきましたが、彼はFBIの有名プロファイラーだもんね。もしやケネディーとジェイソンの次回作に、エリオットやタッカーが登場しないかな。
サスペンスとしても面白かったので、このシリーズが終わりなのはちょっと残念な気もしますが、まあこの先も2人の関係は安泰でしょう。



[PR]
# by francesca103 | 2017-04-02 10:31 | M/M

なぜ男と男のロマンスにハマるのか?

ときどき、なんで私、M/Mが好きなんだろう?と思います。
いわゆる男女のロマンスが一般に受け入れられるのは、読者が自分をそこに投影して楽しめるからなのかと一見思いがちですが、それなら、主人公のどちらにも自分を重ねられるわけじゃない女性がM/MやBLを好むのはなぜ?だって、M/MやBLマーケット、かなり大きいみたいだけど。

それに、日本のBLのターゲット読者は女性で、作者もほぼ女性ってことを考えると、この男と男のロマンスやエロの世界は、閉じられた女性の世界ということになるのかあ...。一方、海外のM/Mも女性向けに書かれているそうですが、作者は女性の方が多いとは言え男性もいるというところが、日本とはちょっと違いますね(愛しのジョシュ・ラニヨンのように男性ペンネームを使う人も多いけど、確かに男性作家もいるので)。海外にはゲイ男性向けのゲイロマンスというジャンルもあるし、ゲイ人口も多いから、多様性があるということかな?

それにしても、なぜ一部の女性は男と男のロマンスやエロが好きなのか?一方で同性愛を毛嫌いする人もたくさんいるのはなぜなのか?
たぶん、人は恋愛対象として誰かに憧れる一方で、完全に傍観者としても誰かに憧れることができるわけで、その感情が「萌え」なんじゃないかなあ。完全に傍観者だから、相手の性別は関係ない。恋する2人(あるいはそのどちらか1人でも)に対して、色っぽいとかエロいとか可愛いとか、好意の感情を感じられるかどうかってだけです。
そうなると、自分の性癖が関係してきます。ヘテロセクシャルな女性なら、恋する2人が男と男であるのは何ら問題がないんですよね。逆にホモセクシュアルな女性なら、女と女の恋愛を疑似体験したいと思うんじゃないでしょうか。
人口の1割は同性愛者だとよく言われますが、あとの9割は完全に異性愛者かというとそうではないんですよね。白黒きっちり分かれているわけではなくて、グレーゾーンがある。バイセクシャルぎみな人もいるわけです。ちなみに、私はレズビアン小説や映画の恋愛そのものにあまり惹かれないので、たぶん異性愛の嗜好が強い方なんだと思います。
そして、同性愛を毛嫌いする人も、きっと異性愛の嗜好が強い人なんじゃないかなあ。かつ、自分と異なる物を受け入れられない心が偏狭な人!

さて、ヘテロな女性が男と男のロマンスにハマる理由のもう1つは、ずばり現実逃避じゃないでしょうか(笑)。
現実にいい男がいなくてがっかりしてる女子や、マンネリの結婚生活に飽きた既婚者など、男女の恋愛物語に冷めてしまった場合や、とにかくイイ男を拝みたいっていうケース。私も御多分にもれず(苦笑)。あとは、自分にないモノと感覚への興味でしょうか。お〇んち〇と前立腺の感覚、未知だからねー。

ちょっと疑問なのは、ゲイの男子はBLやM/Mのことをどう思っているのかなーということ。いつかゲイの男子と仲良くなることがあれば、ぜひ聞いてみたいです。そして私のお気に入りのM/MやBLを勧めてみたい。そして語りあいたい.....。
密かな夢です☆




[PR]
# by francesca103 | 2017-03-21 05:13 | ロマンスあれこれ

HIM/ Sarina Bowen, Elle Kennedy

前から気になっていたのですが、やっと読みました。評判どおり、なかなか面白かったです、「HIM/ Sarina Bowen, Elle Kennedy」。
d0350738_03340502.jpg

<あらすじ>
ライアンとジェイミーは、大学アイスホッケーの全米大会で4年ぶりに顔を合わせる。2人は13才の頃から、毎夏ホッケーの合宿で友情を育んできたが、18才の夏に、ジェイミーへの想いを止められなかったライアンが、わざと賭けに負けてジェイミーにフェ〇をするという出来事の後、音信を断っていた。ライアンはジェイミーを酔わせてだましたという罪悪感がぬぐえなかったのだ。再会して、なんとか4年の溝を埋めるが、ジェイミーへの気持ちが変わらないことを思い知らされるライアン。
ライアンは、今はコーチとしてジェイミーが参加しているあの合宿に、自分も参加することにする。プロとしての道が決まっている2人は、最後の夏を一緒に過ごすことになるが...。

<感想>
読む前は、なんだ~大学生のお子ちゃまの話か~なんて思っていたけど、いや、作品の出来ばえに年齢は関係ないことがよおくわかりました。切ない気持ちとか、愛しい気持ちがとっても上手に描かれていると思います。それに、青春の甘酸っぱさがいいです。なんと言っても、作品がみずみずしい。ゲイに対する社会の偏見にぶつかるシーンの描写も、説得力あります。そしてかな~りホット!

続編もあるので、またそのうちに読んでみようっと。




[PR]
# by francesca103 | 2017-03-21 02:49 | M/M

The Only Gold/ Tamara Allen

「The Only Gold/ Tamara Allen」読みました。何とも心が温まる感じが良かったです!
d0350738_01475808.jpg

<あらすじ>
19世紀末のニューヨーク。ジョナが働く銀行に、ある日突然リードという男が雇われる。真面目に長年勤めてきて、やっと昇進するはずだったポジションをリードに奪われ、やるせないジョナ。そればかりか、ハンサムでチャーミングなリードは、他の同僚を次々に味方につけ、また仕事にもどんどん新しい方法を取り入れて変革を図る。ジョナにもフレンドリーに接してくるが、ジョナはリードがどうしても受け入れられない。けれど、リードには何か秘密があるようで.....。

<感想>
時代背景がしっかりしていて、ヒストリカルな雰囲気が見事に描かれた、とてもロマンチックな作品でした。主人公二人が恋愛関係になってからの描写が、何とも愛しくて、この作品を特別味わいのあるロマンスにしていると思います。お互いへの愛情があふれていて、読んでいて目じりが下がりっぱなし。エッチの描写はオブラートに包まれているにもかかわらず、物足りない感がありません。なんだろう、この作者、すごいかも。

また、当時の銀行業務の様子を相当勉強したんだろうなと思わせる、説得力ある描写にどんどん引き込まれます。そして、クライマックス。長~い雪嵐の夜のサスペンスは、はらはらドキドキ、どうなっちゃうの~~~!!!

読後感さわやかで、不思議なムードのある作品です。映画にしたらステキかも!おすすめ。




[PR]
# by francesca103 | 2017-03-21 02:29 | M/M

良質なロマンス小説とは

最近、M/M小説の人気ランキングなどを頼りに読んでみるも、なかなか満足できる作品に巡り合えないでいます。

好みは人それぞれだから、誰かのおすすめが自分の好みに合わなくてもしょうがないけど、読者ランキングなどは大勢の意見の結果だから、それなりに楽しめる作品が多いはずなのに。なぜ?私の趣味がヘン?

例えば、ここ最近トライして途中で投げ出した本たち...。
d0350738_02462371.jpgd0350738_02463038.jpg
d0350738_02464738.jpgd0350738_02465518.jpg










どれも一般的に読者の評価は高いんです。でも、私には無理だった...。

「Bitter Legacy/ Dal Maclean」なんて、あのジョシュ・ラニヨンがおすすめしていたのに。何がダメだったかというと、主人公がほれた相手に魅力が感じられなかったからかなあ。キャラに切れがないというか。
「Secret/ Kindle Alexander」は、主人公たちが出会うまでが長すぎ(全体の15%くらい読んでやっとご対面)、出会ってからはエロ描写が延々と続き、ずいぶん楽しんだ後で過ちだったと主人公がめめしく後悔する様子に失笑。それに、相手も新進の大企業社長にしては、脳みそ足りてない感じがぬぐえず。
「Wolfsong/ TJ Klune」は、世界が狭い。運命の相手だというのはわかるんですが、やたら家族が大事と言われてもね。自分の仲間内でベタベタしてるだけ?つまらーん。
「Cut & Run/ Madeleine Urban, Abigail Roux」は、最初は面白いと思ったけど、だんだんダレてきた。エロがスポーツに思えてきた。

わたしエロシーンは大好きですが、情感がないエロがダメ。気持ちが伴わないエロについていけないのです。だから、エロティカには食指が動かないのです。やっぱり、葛藤ありドラマあってこそのロマンス。そのロマンスを発展させるには、練られたプロットが必須です。だから、話の展開にキレがない小説には飽きてしまう。作品を通して、精神的な緊張感をどこまで持続できるかがとっても大事だと思います。

よく練られたプロット、会話の面白さ、キャラが立っていること、セクシャルな緊張感、これらがそろった作品が読みたいわ~。
萌えるM/Mロマンスの探求は、まだ続きそうです。





[PR]
# by francesca103 | 2017-01-29 03:53 | ロマンスあれこれ

Enemies of the State / Tal Bauer

あるM/Mサイトで上位にランキングされていたので、読んでみました。Enemies of the State / Tal Bauer。d0350738_04392372.jpg

あらすじ

過去2人のアメリカ大統領のシークレットサービスを務めたイーサン・ライヘンバッハは、引き続き新大統領ジャック・スピアーズに仕えることとなった。15年前に妻を失くして以来独身のジャックは、イーサンにとって単なる護衛の対象であり、任務を全うするためには距離をおかなければならない人物だった。自分は恋愛関係には向かないと割り切り、これまでは手近なバーで相手を見つけて欲求を発散するだけだったイーサンだが、イーサンに友情を求めてくるジャックのことが、次第に気になり始める。護衛対象と親しい関係になることは禁じられており、そもそも相手は大統領で、しかもストレートだ。自分の気持ちを抑えこむイーサンだが、ジャックの気持ちは果たして友情だけなのか...。

感想

恋愛関係の発展具合にとっても萌えました!相手の気持ちがわからないからこそ悶々とするという王道設定の、描き方がうまいです。何といっても相手はアメリカ大統領。当たって砕けろ的な告白ができないのが辛いところ。正義感のあるジャックが、とても魅力的なキャラクターに仕上がってます。笑うとえくぼのできる大統領って...キュート!現実のT氏とは比べ物にならんね。
2人の気持ちが通じ合ってからのラブラブぶりは、ごちそうさまですって感じだけど、セックスはまだ心の準備ができてないというジャックにあわせて、我慢するアルファ男子のイーサンが微笑ましい。

また、ホワイトハウス内の様子や大統領の生活サイクルなども、なかなか興味深いです。どこまでが事実なのかは疑問ですが。私は見たことないけど、たとえばホワイトハウスが舞台のTVドラマ「ハウス・オブ・カード」なんかを観たことがある人なら、余計楽しめるんじゃないかなあ。ただし、世界を巻き込んだ大胆すぎる陰謀プロットについては、現実味がなくてtoo muchな感じでした。そこまでしなくても、もっと2人の関係に焦点を置いた方が良かったなー。

スケールのでかいM/Mロマンスに浸りたい人にオススメです。



[PR]
# by francesca103 | 2017-01-28 05:50 | M/M

上質な洋書M/M小説、ロマンス小説を求めてさまよう日々。


by francesca103
プロフィールを見る